映画・デザイン





市川崑のタイポグラフィ:「犬神家の一族」の明朝体研究

小谷 充 著
A5判並製 240頁
定価 2,625 円(本体 2,500 円 + 税5%)
978-4-88065-240-5 C0070


アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」
ドラマ「古畑任三郎」
CM資生堂「TSUBAKI」など
現在の映像表現に多大な影響を与えた映画監督、市川崑。
彼の独特な明朝体表現は、テロップ表現の古典的スタイルとして定着しつつあるが、その研究・分析が行われることはほとんど無かった。
L字型極太明朝体の表現は何を指し示しているのか。 代表作「犬神家の一族」を中心とした数々の作品を材料に、映画評論、デザイン評論の二つの視点から切り込む。

明朝体の字形照合実験やレイアウトグリットを用いての比較、そして作品コンセプト・技術・歴史までを丹念に分析した 初の「市川崑の明朝体表現の研究書」である。

著者:小谷充(こたに みつる)
島根大学大学院教育学研究科准教授。
1968(昭和43)年、岡山県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科 修了後デザイン会社に勤務。 女性誌などのレイアウトを手がけDTP部門へ参画する。 以降、コンピュータ雑誌デザインを中心に出版物の フォーマット設計を担当。上越教育大学助手、島根大学教育学部講師を経て2004年より現職。
NEC社製コンピュータ解説書「活用ブック」(日本 マニュアルコンテスト二〇〇四優良賞)のデザイン ほか、 「第六回世界ポスタートリエンナーレトヤマ二〇〇〇(富山県立近代美術館)」、「大地の芸術祭─越後妻有アートトリエンナーレ二〇〇三(新潟県)」への出品など。

2010年12月9日 ジュンク堂書店池袋本店にてトークセッション
「映像とタイポグラフィの周辺」がおこなわれました。
小谷充(島根大学大学院教育学研究科准教授)写真中央
鈴木一誌(『d/SIGN』責任編集、ブックデザイナー)写真右
前田年昭(編集・校正・組版者)
写真左





各誌で続々と紹介されました


読売、朝日、図書新聞、NIKKEI DESIGNでも紹介されました。


キネマ旬報2010年9月下旬号

映画芸術2010年 433号       朝日新聞3月18日夕刊



目次

序 章
「犬神家の一族」の周辺 市川崑タイポグラフィの影響/七〇年代の金田一耕助ブーム/問題のありか/明朝体の系譜

第1章 市川崑明朝体の正体 金田一耕助の推理/「犬神家の一族」明朝体の条件/書体のウエイトと容疑者たち/金属活字の時代/写真植字とは何か/容疑者たちの素性/エッジの処理と印 刷適正/髭あり書体と髭なし書体/手型あわせと共犯者/混植組版の理由/事後共犯はミスか/市川崑の姓名/井上刑事が指し示す真実/書体に託した意味 /『悪魔の手毬唄』『獄門島』『女王蜂』/市川崑明朝体の正体/市川崑の関与

第2章
市川崑明朝体のレイアウト レイアウトの分析手法/出版物のフォーマット/レイアウトグリッドの機能/映像のなかの文字/『犬神家の一族』の特殊な画面比/四種類のレイアウトグリッ ド/気配りのレイアウト/グリッドの変遷とその理由/縦組横組のレイアウトパターン/L型配置の変化/市川崑がめざしたもの/『病院坂の首縊りの家』

第3章
市川崑タイポグラフィの作法 市川崑の作法/映画の文字の目的指向性/市川崑作品の書体分類と題字/特太の明朝体とにじみの作法/巨大明朝体の作法/小道具の新聞作法/読書行為を暗示する作法/L型配置の作法/極小題字の作法/タイプフェイスの導入/見出明朝体とL型配置の融合/混植と変形の作法/ゴシック系書体の作法/レイアウトグリッドの作法/「記録か芸術か」騒動とその後

第4章
市川崑の明朝体表現と日本再発見 「ルパン三世」のタイプライター表現/ディスカバージャパンの時代性/『木枯し紋次郎』と『股旅』/デザインのジャポニズム/ジャパン・タイポグラフィへ /『犬神家の一族』への結実

最終章
市川崑明朝体のその後 市川崑タイポグラフィの展開/絵画的キャプションの応用/映像と文字が共鳴するクレジット/衰退する写真植字と『どら平太』/リメイク版『犬神家の一族』へ



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